顕微鏡のまとめ
デベロッパーリレーショングループのマネージャーに向かって、M社が売り込もうとしているダイレクト3Dの評価を落とそうとしていると告げたのだ。
M社の3Dマルチメディア戦略は混乱していた。
B氏は、バークスとT氏に電子メールを送り、バークスはゲーム・デベロッパーズ・カンファレンスでなにをしゃべるつもりなのかと問いただした。
メールには、オープンGLとダイレクト3Dの「歩調がきちんとそろっているのかどうかについて、相反する意見を聞かされ続けている」と書かれていた。
T氏は、M氏のタリスマンの夢を実現しようとしてだいぶ消耗していたので、この件についてあまり明確な回答ができなかった。
T氏は、問題のプレゼンテーションについては「すこし神経質になっている」と認めた。
マイクロソフトはオープンGLをゲームに使うなと伝えなければならないのだが、デベロッパーがどうしても使いたいというのなら、ウィンドウズでオープンGLを利用する最善の方法について提案するべきだと。
数日後、バークスは電子メールを送って、自分のプレゼンテーションは中止すると伝えた。
「ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンスでオープンGLについてしゃべるということは、単純に連想すれば、ゲームで使われるオープンGLについてしゃべることになります」まさにA氏がB氏に語ったことだった。
第一ラウンドはA氏の勝利だった。
A氏は、M社の内外がこれ以上はないというほど騒然とした年に、内戦に突入していた。
この年、ブラウザ戦争はエスカレートし、競争相手はM社への攻勢を強め、政府は反トラスト法キャンペーンを活発化させていた。
2月に、テキサス州が、州としてははじめて、M社のビジネス手法について独自の調査を開始した。
司法省も、N社の要請により前年の夏から捜査を続けていた。
N社の告発は、M社が、ネットスケープナビゲータをインストールしないパソコンメーカーに対して、ウィンドウズの値引きをおこなっているというものだった。
3月に、3人の上院議員が、司法省の捜査の進展ぶりに業を煮やし、連邦取引委員会にマイクロソフトの調査で主導権をとってくれるよう依頼した。
共和党の上院議員である、モンタナ州のコンラッド・バーンズ、アラスカ州のテッド・スティーヴンス、ワイオミング州のK氏・トーマスが連邦取引委員会にこの手紙を送ったのは、N社と、サウスダコタ州を拠点とするコンピュータメーカー、G社から苦情を受けたあとのことだった。
連邦取引委員会は決定を留保した。
手紙の差出人が、いろいろな点で妙だったのだ。
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